パール
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パールの構造&形成

真珠層の構造

 
真珠層の図真珠層は、厚さが0.4〜0.5ミクロン(1ミクロンは千分の一ミリ)の炭酸カルシウム結晶(アラゴナイト)がレンガ状に積み重なって、コンキオリン(たんぱく質シート)で接着されているものです。

真珠層は半透明性を持ち、厚くなればなるほど光を通さなくなります。

透明で極めて薄い膜が何百、何千層と積み重なり、「干渉」という光学現象を起こします。(例:シャボン玉やコガネ虫の羽の色も光の干渉によるもの。)

この真珠層が、パール特有の色や光沢を生み出しているのです。




外套膜(がいとうまく)とは?

外套膜の図外套膜とは、貝が持つ特有の器官で、貝殻に密着して内臓全体を覆っている薄い膜のことです。

貝殻を作る機能を持っており、また、外套腔に入る水量の調節をしたり、光量の変化を感じたりする働きもあります。
真珠袋とは?


パールを分泌する袋状の組織で、貝の体内に入った外套膜の上皮細胞が細胞分裂をおこしてできたものです。 真珠袋は、体内から養分をもらって真珠層を作ります。


パールができるまで
貝殻を作る機能を持った「外套膜」が、何かの拍子でちぎれて、その破片体内に入ったとしても、その破片は体内で生き続けます。体内で養分を吸収して大きくなり、「真珠袋」と呼ばれる袋状の組織を作り出します。真珠袋は体内からもらった養分をもとにして真珠層を作ります。

真珠袋が完成すると、外套膜は本来の機能を発揮し、真珠袋の中で貝殻を作りだします。こうして体内にできた貝殻がパールというわけなのです。

自然にできるパールは変形が多いので、養殖の際は、丸く形を整えるため、丸い核が入れられます。
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