パールとは、アコヤ貝など、貝の体内に異物が入ったとき、貝が自己防衛の為に貝殻と同じ物質を分泌して、その異物を害のないよう巻き込んでしまう活動から生まれるものです。 アラゴナイトの層である真珠層が積み重なって固いパールとなるのですが、この層からの光の反射が、虹色の"オリエント・オブ・オパール"と呼ばれるパール独特の光沢となるのです。
理論的にはすべての貝がパールをつくり得るわけですが、宝石としての美しさを持つものになると、自然と貝は限定されます。 現在では、パールはそのほとんどが養殖パールです。
無キズで、色、形、巻き、光沢すべて最高のパールは「花珠」と呼ばれ、大変な希少価値があります。
お嫁入り道具の一つとしても数えられるパールは、冠婚葬祭といったどんなTPOにも合う宝石として有名。また、和服、洋服を問わず、着用する人の清楚さ、優雅さを引き出してくれます。 ★淡水パール、バロック真珠など個性的な形の真珠や大粒パールは慶事やカジュアルなファッションには引き立ちますが、喪服にはアンバランスな感じになります。 ★胸元にデザインの多いドレスでも、パールのロングネックレスなら品よく着こなすことができます。 ★少しずつ珠の大きさが変化していくグラデーションネックレスは、首から頬にかけてのラインをすっきり見せてくれます。 ★顔の丸い人はマベのような丸いイヤリングはさけた方が良いでしょう。顔の細い人は、イヤリングをつけるとイメージを横に広げてよりよく映えます。 ★織や柄が美しい着物には、控えめなパールのリングや帯留めがマッチします。
模造パールは、合成真珠箔という一種の塗料を使って、みかけを天然パールや養殖パールに似せているものです。たとえ天然パール、養殖パールでも、その表面層を真珠質でないもの(プラスチック真珠など)で被えば模造パールとなります。 一見するとパールとそっくりの「てり」がありますが、 鑑別法は顕微鏡で100倍位に拡大して表面を見れば一目瞭然です。パールには結晶に起因する指紋様の模様があるのに対し、模造は卵の殻のように平坦に見えるからです。 簡単な見分け方としては珠どうしをこすり合わせる方法があります。模造品がつるっとすべるのに対し、パールはかちっとひっかかりを感じます。