この貝は赤道を中心とした熱帯の海にしか生息していないため、南洋で養殖が行われています。主な養殖地はオーストラリア、インドネシア、フィリピン、タイ、ミャンマー、日本の奄美大島などですが、オーストラリア、インドネシアで全体の9%を占めています。(生産量はアコヤ貝真珠の100分の一程度。) 巻きが厚いため、かえって真円の形となりにくく、バロック(変形)になることが多いといえます。美しい銀白色の大粒のものが高く評価されます。
マベ貝は、熱帯から亜熱帯に生息している大型の貝です。そこから採れるマベパールは、半円形やスリークォーター(3/4という意味)の形をなし、美しいレインボーカラーの光沢が特徴です。(半形、スリークオーターのパールは、白蝶貝、黒蝶貝からも採取されます。) マベ貝は、アコヤ貝、白蝶貝、黒蝶貝のようなウグイスガイ科とは分類上やや異なるため、まだ真円パールの養殖には成功していません。生きている貝の貝殻内面に半球状の核を貼り付けて、外套膜の貝殻形成力をそのまま利用して作るのが半形パールです。球状の核を貼り付けて作るのがスリークォーター真珠です。 主な養殖地は、奄美大島から沖縄です。
コンクパールは、カリブ海・西インド諸島で採れるコンク貝から生まれます。コンク貝は貝殻もピンク色の美しい巻き貝ですが、真珠層を作らないため、このパールは正式には凝固物です。したがってパールの光沢はもちません。 火炎模様(フレーム・ストラクチャー)が見られものほど、良質なコンクパールとされています。
養殖ができないため、コンクパールは高い稀少性を持っています。