気品あるクールな光をたたえたプラチナ。色調は白系ですが、銀の白さとは違ってやや黒っぽい渋みのある独特の白さが特徴です。日本では昔は「白金」と呼ばれていましたが、「ホワイトゴールド」はあくまでゴールドの仲間です。
●プラチナの歴史
プラチナが登場したのは紀元前1500年代の古代エジプトにまでさかのぼります。「重くて火にも溶けない白い金」として貴金属の認識を得たのは17世紀。18世紀後半にはその加工法の基礎が確立され、19世紀後半に、ルイ・カルティエがジュエリーでの使用を始めました。彼は「プラチナは貴金属の王者だ」と言ったそうです。その後、日本人にも圧倒的な人気を誇っています。
●プラチナの純度
品質検定区分 |
政府証明マーク |
1000
純プラチナ |
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950 |
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900 |
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850 |
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ゴールドと同様、プラチナにもしばしば他の金属が加えられます。加工しやすくしたり、変色を防いだり、強度を高めたりするためです。
最も一般的なプラチナ合金はPt900で、パラジウムを加えた合金が代表的。高温でも酸化せず加工しやすいということで、リング、ブローチなどのほとんどには、Pt900が使用されています。
Pt850は加わる金属の割合が増えてPt900より硬くなりますので、もっぱらネックチェーンなどに使われます。
日本では、プラチナ含有量が850%未満の製品には政府の品位証明はもらえないことになっています。
●プラチナの長所
プラチナは伝導率が良く、他の金属と比べて融点が高く、化学的な安定性に極めて優れています。そのためロケットや車、携帯電話の部品等の工業製品にも幅広く使われています。また、粘り強さによって小さな爪でもしっかりと石留めができるので、さまざまな宝石をセットするのに好都合です。
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