プラチナ&ゴールド
ゴールド プラチナ お手入れ&取り扱い  

ゴールド

●ゴールドの歴史

優しく柔らかな輝きを放つゴールドは、日本人の肌色になじむ貴金属として、大変高い人気を誇っています。 ゴールドが発見されたのは約7000年前といわれ、その尊さは旧約聖書にもうたわれているほど。加工しやすく長い年月を経ても侵食しにくく、輝きが失われない、ということで装飾美術品としても高く評価されてきました。その永遠性が人間を悪魔から守るとされ、魔よけとして身につけられていたともいいます。

★金が教える王の権力 〜ツタンカーメン〜


紀元前、エジプト王であったツタンカーメンは、自分の肖像に似せた仮面を金で作らせ、死後、金でこしらえた棺に納めさせました。王が眠っていた金の棺は、重さ110kg。約3億3,000万円(1g=3,000円換算)にもなります。ツタンカーメンに限らず、当時の王と呼ばれる君主達は、金に対し一種のカリスマを与え、金はご神体・神からの授かりものであるとし、人民の私有を許しませんでした。「金を発見したら、直ちに王に差し出すべき」とのおふれを出し、王の下に金を集めさせました。大量の奴隷を駆使して、ナイル川から掘り出し、鋳造し、壮大な仮面を作り、棺をこしらえさせたのです。

★金に破滅させられた人々 〜インカ帝国〜


インカ帝国は、インディオによって中南米のアンデス山脈中央部に15〜16世紀に栄えた帝国ですが、1533年、黄金を探し求めて中南米に進出したスペイン人によって滅ぼされました。太陽神殿をはじめ、いくつもの宮殿・神殿が徹底的に略奪され、また、インカ最後の皇帝アタワルバが征服者ピサロに身代金として提供した金は、地金の価値だけでも、現在の日本円で20億とも30億ともいわれています。金はそれを持っている国を強くもしますが、持っているがゆえに滅ぼされるのも、歴史の示すところです。

★意外な副産物 〜ゴールドラッシュ〜

アメリカでは19世紀半ば、カリフォルニアの金山を求めて人々が殺到しました。いわゆる「ゴールドラッシュ」と称される金ブームです。ネヴァダやサンフランシスコの街角には、金を掘る求人の張り紙があちこちに張られ、噂が噂を呼んで人々は金山へ走りました。そこでは力のある者しか金を手にする事が出来ず、多くの人と馬は帰らぬ屍となったのです。当時、多くの労働者や山師達のため、急造のテント小屋が各所に作られました。全米から多くの繊維業者が集まりましたが、そこから抜け出したのが、リーバイ・シュトラウス。彼は、テント地の残った切れ端からズボンを作ることを考案し、それが現在のジーンズ(リーバイス)となっています。彼こそが、金を掴まずしてカネを掴んだ男です。

★彫り尽くすまであと・・ 〜埋蔵鉱量〜

人類が金と関わり始めて、約6000年。永遠に輝きを失わず、加工もしやすい物理的な特徴から人々は世界中で金を探し求めました。では有史以来、人類が手にした金はどのくらいあるのでしょうか。それは約10万トンに過ぎず、50メートル×25メートルの公認オリンピックプール約2杯分にしかなりません。また、1トンの金鉱石から採れる純金量は、わずか5〜7gにすぎません。しかもそのうち約3万トンは海底に沈んだり、埋蔵金であったりと、すでに消失。残り約7万トンのうち、約4万トンは世界各国の中央銀行が所有しています。では、埋蔵鉱量はというと国連などの調査によると約5〜6万トンといわれており、現在のペースで掘り続けると、あと25年くらいで枯渇してしまう計算になります。しかし、実際はこれから開拓されるであろう未知の鉱山もあるでしょう。将来、金の価格が上がれば採算に見合う鉱山も次々と開発されていくでしょう。価格次第では埋蔵量は十分あると考えられます。

●ゴールドの純度(品位)
品位 1000分中 証明記号
K24 1000
K22 917
K20 835
K18 750
K15 625
K14 585
K12 500
K10 417
K9 375

ゴールドはカラット(karat(K))という単位で表され、金の含有率を24分率で示すものです。
(※ 宝石用のカラット(ct)は重さの単位で、0.2g。)

主な品位区分には、K24(純金)、K22、K18、K14などがあります。K18は24分の18(75%)のゴールドを含み、残りの24分の6(25%)には銀や胴などの他の金属が含まれた合金という意味です。

純金は軟らかすぎて貴金属にはやや不向き。銀や銅、パラジウムなどを加えて合金にすることによって、強度や硬度を高め、色、デザインの多様化が可能になるのです。

日本やイタリアで作られるゴールドはK18が中心ですが、アメリカではK14、イギリスではK9が一般的です。中国やタイなど東南アジアではK24が見られますが、K20以上のものとなると、装飾品というよりも財産的価値の方が高くなるようです。

カラットの他、1000分率で表示される場合も
あります。



●カラーバリエーション

イエローゴールドを使った商品が中心ですが、他にピンクゴールドやホワイトゴールドも人気が高いです。色みはゴールドに加えられる他の金属によって調整されます。銀を多く加えると白っぽくなったり、銅を多く加えるとより赤みをおびたり。ホワイトゴールドには主にパラジウムが加えられています。

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