カラーストーン
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さんご
さんごリング
硬度 比重 屈折率
3.5 2.6〜2.7 1.49〜1.65

和名 珊瑚
赤、桃、白
宝石ことば 長寿、幸運
備考 35年目の結婚記念石

日本でもヨーロッパでも深く愛されてきたさんご。日本人は特に真っ赤な血赤さんごを好み、伝統的なアクセサリーとして用いてきました。外国では“エンジェル・スキン”と呼ばれる淡いピンク色も人気です。

親が子供たちにプレゼントする石。



さんごとは
さんごは、南海の100〜1000mの水深の海底に育つ“さんご虫”によって作られます。成長するにしたがって枝状になり、死後、骨格のみが残ってさんごができるのです。

さんご虫と呼ばれるポリプ(個虫)は羽状の触手を持ち、宝石として珍重される“貴重さんご”はこれが8本です(八方さんご)。南海のさんご礁のさんごはこの羽状の触手が6本で(六方さんご)、貴重さんごとは全く別種のものです。

貴重さんごにはアカサンゴ、シロサンゴ、モモイロサンゴ、ベニサンゴの4種類があります。

さんごの成分は炭酸カルシウムとわずかな炭酸マグネシウムで、色は赤、ピンク、白にグループ分けができ、中間の色は「ボケ」と呼ばれます。

※ハワイなどでお土産ものとして販売されている黒さんごは、六方サンゴで、本さんごではありません。また、金さんごは八方サンゴですが、貴重さんごには入りません。


産地
かつてはイタリアが主要産地でしたが、現在は日本、台湾が中心です。高知県沖で採取される濃赤色の「血赤さんご」は大変高い評価をうけています。

日本で採取されるさんごは赤やピンク、白色です。地中海、アフリカ沿岸、紅海、マレーシアでは赤やピンクのさんごが採取されます。(西インド諸国、オーストラリア、太平洋諸島の沖合いでは黒色や金色のさんごが採取されます。)

なお、さんごの加工ではイタリア、日本、台湾が有名です。


さんごの色と品質
最も希少価値があるのが、真っ赤な血赤さんごで、ヨーロッパではピンク色も大変好まれています。
“ボケ”と呼ばれる中間色の中では、“本ボケ”と呼ばれる桃色が高く評価されます。


さんごのエンハンスメント
さんごには「むし孔」と俗に言われる小さな孔がしばしば見られます。そこら埃などが入ると汚れてしまうため、樹脂状の物質やさんごの小片で充填するというエンハンスメント(品質改良)が容認されています。


取り扱い
さんごは有機質で、軟らかくキズがつきやすいので、取り扱いには十分注意してください。さんごは酸に弱いので、果汁や汗が付着したら、やわらかい布で拭きとるようにしてください。 熱にも注意が必要です。ずっと身に付けていると色褪せてくることもあるので、こまめな手入れを心がけてください。


さんごの類似石
フランスのギルソン社が白から赤まで8種類の合成さんごを販売しています。さんごの粉末をプラスチックで固結したもの、白さんごを染めたものもあります。

また、さんごのイミテーションには陶器や着色した骨、ガラス、プラスチック、それにゴムと石膏の混合物などがあります。
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