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宝石の性質 |
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宝石の物理的な性質でよく出てくるのは硬度、比重、へき開や断口でしょう。、これらは石の中での原子力の化学結合力や結晶構造によって決まります。 たとえば、自然界でもっとも硬いといわれるダイヤモンドとあのやわらかい墨は両方とも同じ炭素でできているんですよ。炭素原子の結合のしかたによって、ダイヤモンドになるか墨になるかが分かれてしまうのです。
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宝石の色は、目に見えるいちばん分かりやすい特徴である。しかし、実際には、色はさまざまな光学的性質の一つにしかすぎない。宝石の個々の結晶構造の違いが、独特な形で光と相互作用して、それぞれの宝石種に特有な光学的性質が決まるのである。 ●色の原因 宝石の色は、主に光の吸収で決まる。白色光は虹の七色(スペクトル)で構成されており、光が宝石を通過すると、スペクトルの一部が“選択的に九州”される。吸収されなかった光線は通過あるいは反射し、その宝石の色となって目に映るのである。宝石は、それぞれ“指紋”のような色彩の特性(吸収スペクトル)をもっているが、それは分光器を使わないと見ることができない。肉眼では多くの宝石が同じ色に見える。 ●多色の宝石 他色とは、宝石の化学組成の内、主成分ではない微量成分や不純物(多くの場合、金属の酸化物)を含むと色がつき、赤の場合はルビー、青、緑、黄色はサファイア、オレンジ=ピンク色はパパラチアと呼ばれる。このように、他色の宝石は色相の変化が大きく、色がきれいに出やすい。 ●白色の宝石 白色の宝石の色は化学組成中に含まれる主成分元素によるものである。白色の宝石は普通一色で、色相の変化も小さい。たとえば、ペリドット(かんらん石)は常に緑色で、これはその主成分の鉄による。 ●パーティカラーの宝石 一つの結晶の中で色が部分によって違うものをパーティカラーという。色の数は2色(バイカラー)、3色(トリプルカラー)、またはそれ以上のものもある。それぞれお色の分布は不規則であったり、成長に応じて層状になったりしている。パーティカラーのいちばん良い例はトルマリンである。これは変種(バラエティ)が多い宝石だが、一つの結晶中に含まれる色調の変化は15色になることもある。 ●多色性を示す宝石 宝石をある方向から見た時の色と、別の方向から見た時の色が違っている現象を多色性という。非結晶や等軸晶系の色は一しか示さない。正方 。 ●光沢 光沢とは宝石の石全体を見た時、石の表面での光の反射にしかたを表す言葉である。したがって、表面の研磨状態に左右され、また、硬度が大きいほど輝きは強くなる。宝石学で使われる光沢の種類や強さを表す用語をあげてみよう。
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●宝石の成分別分類 |