カリナン

1905年、南アフリカのプリミア鉱山で3106カラットもある巨大なダイヤモンドが発見されました。あまりの大きさのため、鉱山の所有者でさえ、ダイヤモンドだとはにわかには信じられなかったほど。無キズで澄んだ水のように透明なこのダイヤモンドの名は、鉱山主カリナンに由来します。
後にジョージ5世が「
アフリカの星」と呼ぶように提案しました。

このダイヤモンドがロンドンに送られる際、盗難防止のため、ある策略がなされました。まず、ある郵便局員の妻の帽子箱に「カリナン」を入れていったんケープタウンまで送り、そこから普通郵便でロンドンまで発送されました。一方、おとりの石が厳重な警戒のもとでロンドンへ送られたのです。

宝石職人は「カリナン」を見事9個のダイヤモンドにカットしますが、あまりの緊張のため、カット後に気絶したとも言われています。研磨を行った職人は神経衰弱となったそうです。

有名なのは「カリナン」T〜W、その他小粒のダイヤモンドに分けられました。


カリナンT(530.2カラット) 英王室の戴冠式用王しゃくにはめ込まれています。
カリナンU(317カラット) 英王室の戴冠式用王冠にはめ込まれています。
カリナンV(95カラット)
カリナンW(63.7カラット)
どちらも女王冠につけられています。
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