真っ赤な金魚たちが宙を泳ぐ。大門をくぐると、そこは華やかな吉原遊郭。
遊郭<玉菊屋>に連れてこられた8歳の少女は、きよ葉と名付けられた。口が悪く誰にもなつこうとしないきよ葉の面倒をみることになったのは、絶世の美貌と知性を併せ持つ完璧な高級花魁・粧ひ(菅野美穂)。女だらけの世界に嫌気がさし、きよ葉は脱走を図るがあえなく失敗。厳しい折檻を受けても逃げ出すことをやめようとしないきよ葉。だが、自分から「吉原一の花魁になってやる」と言ってしまう。その気にさせたのは粧ひだった。
やがて、17歳になったきよ葉(土屋アンナ)は「十年に一度の天女」と楼主が誉めるほどの女に成長し、店に立つ。
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