映画の中のジュエリー
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大学出たてでジャーナリスト志望のアンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)は、「百万人の女の子が羨望のまなざしを贈る」職をものにした。ランウェイ誌の編集者として大成功を収めた、かの有名なミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)のアシスタントに採用されたのだ。
本当はファッションなんて関心ないけれど、これも夢の文芸誌への近道と張り切るアンドレア。
ところが、ミランダの要求はとんでもなくハード。いつでもどこでも携帯で呼び出し、矢継ぎ早に無理難題を命令してくる。もう身も心もボロボロ、恋人や家族と過ごす時間もない。これが私のしたかった仕事なの?と次第に疑問を感じてくるアンドレアは・・・

生き馬の目を抜くファッション業界に飛びこんだアンドレアの奮闘ぶりを、辛口ユーモアで描き、全米を笑いと涙に包んだ本音炸裂ストーリー。


2006/米 原作:ローレン・ワイズバーガー
       監督:デヴィッド・フランケル

 



本作の見どころひとつは、プラダはもちろん、シャネル、ヴェルサーチ、ケイトスペードと、名だたるブランドが「これでもか!」といいうほど登場する華やかなファッション!
ブランド物の洋服を着こなせてこそ、“デキる女”の証しとばかりにブランド物を着まくる登場人物たち。
アン・ハサウェイふんするヒロインアンドレアの華麗な七変化ぶりや、メリル・ストリープふんするカリスマ編集長ミランダの格上な気こなし術など見ているだけで楽しめます。

また、ファッションに合わせてジュエリーも上手にコーディネイトされています。
アンドレアには若い女性らしくジュエリーと呼ぶよりはアクセサリーといったものを。
ミランダにはキャリア女性に相応しい大人っぽいジュエリーでコーディネイトしています。


☆ジュエリーCOLLECTION☆
**アンドレア**
**ミランダ**

シャネルらしいパールのロングネックレス。
シャネルのロゴマークやエッフェル塔、カメリアにシャネルの香水のミニチュアなどシャネルとパリの要素がいっぱい詰まった華やかでキュートなネックレス。









ミランダがオフィスで身に着けていたピアスとリング。
他でも大ぶりなフープ型のピアスを着けています。
お気に入りのデザインなのでしょうか。






ミランダの自宅にランウェイの見本誌を届ける大切な任務を遂行するときは、時間外業務のカジュアルさを備えつつもキメのファッションで。
ミュウミュウの真っ白なシャツに襟の開き具合が美しい半袖ニットを重ね、涙が出そうになるほどかわいいシャネルのネックレスをその上に飾れば、気合いとカジュアル感が程よくミックスしたスタイルの出来上がり!
若々しく活動的で爽やかな雰囲気を醸しだしています。
ボーイズライクなシャネルのツイードキャスケットもピリリとしたアクセントになっていて、とってもラブリー。
小顔なアンドレアが髪をまとめ、キャスケットを被っているとさらに小顔に見えます。




カルバン・クラインのオリーブ色ワンピにケイトスペードのバッグは、アンディがミランダのおつかいに走り回るときのファッション。
ドレープが美しいジャージィ素材は、一見サテンのような光沢感がありつつも、走ったり座ったりしてもシルエットがきれいなままなのがポイント!
幅広のベルトでウエストをキュッとマークしています。
頭に乗せたサングラスにはキラリと輝くシャネルマークが!
アンドレアのファッションにはシャネル率が高めです。
他のシーンでもシャネルの高価なジャケットを着こなしていました。
ゴールドのペンダントは大小の2連使い。
腕にはブロンズ色とシルバー色の太目のブレスレット。
一見、バラバラのようですが洋服がアースカラーでケイトスペードのバッグはブロンズとゴールドのコンビなので馴染んでいます。




パリコレのパーティーでミランダが着用したドレスは、この映画のタイトルでもあるプラダ。
黒いプラダをまとった彼女はまさに"プラダを着た悪魔"。
フープ型のピアスで色はドレスと同じでブラック。
右手と左手の両方に一つづつリングを着けています。
シンプルだけど幅広でボリュームがあるので寂し気にはなりません。
イラストでは描ききれなかったのですが、ネイルはきちんと短めに整えられた爪を綺麗なピンクベージュでカラーリング。
10代の小娘のようなゴテゴテとしたネイルアートは施さず、上質なリングを引き立てています。


また別のパーティーにて。
ここでもブラックのドレスを着ています。
そして大胆な肌見せ。大きくカッティングされたデコルテの部分ですが、あえてネックレスは着けていません。
薄っぺらい身体ではとうてい出来ない貫禄の着こなしです。
ミランダは飾り立て過ぎるのではなく、大ぶりでシンプルで上質な物だけを適量身につけるのがお気に入りなのかもしれません。
足し算のコーディネイトではなく引き算のコーディネイト。
ネックレスは着けていませんが、ゴールドに蜂蜜色の石が付いたティアドロップ型の大ぶりなピアスをしています。
指には細めのシンプルな結婚指輪。

 

仕事中のミランダ。
ホワイトのシャツにブラックのスーツ。さらにその上に淡い色ののトレンチコートを重ねています。
デキる女のトレンチコート姿とはかくあるべき!といった感じです。
シャツの中にはゴールドにカラフルな色石がじゃらじゃらと付いたネックレスをしています。
同じようなトーンでまとめられているのでうるさくなく、華やかさを加えています。
ピアスはネックと同じようにゴールドで。
ここでもミランダはフープ型を愛用しています。


 

衣裳を担当したパトリシア・フィールドは、大ヒットした海外ドラマ『SEX AND THE CITY セックス・アンド・ザ・シティ』の衣装を手掛けたことでも有名なカリスマスタイリスト。
セクシーでグラマラス、キュートでカジュアルといった斬新なファッションを次々とあみ出し、世の女性たちから絶大な人気を誇っています。
真っ赤に染めたヘアースタイルに、底抜けに明るいキャラクターのパットは、一度見たら忘れられないほどパワフル!
パットがカリスマと呼ばれるようになってから四半世紀が過ぎ、ファッション業界だけでなく、テレビ、映画などさまざまなジャンルで活躍する元祖キャリアウーマン。
長いキャリアを築いてきたことを考えると、「一体何歳なの?」という疑問が湧いてしまいます。
生年月日などをあまり公にしていないようですが、実は63歳なんです!
露出高めのトップスにボトムは素足にタンパンという、とうてい63歳には見えないスタイルで登場しました。
大ぶりのシルバーのピアスに右手にはゴールドのブレスを何重にも重ねづけ。左手にはベルトと同じ赤のレザーブレス。
若々しさと大人の迫力が上手にミックスされたスタイルはさすが!
パトリシア曰く、60代は女盛りだそうです。



☆☆ PRADA ☆☆

1913年、マリオ・プラダがミラノに皮革製品店PRADAを開業しました。
世界から珍しい素材や質の高い皮を集め、イタリア職人の技術によりアイテムを作っていました。
それらが、ブルジョアの間で評判になり、イタリア王室の御用達ブランドとなりました。


1958年マリオ・プラダが死去。
そして時代の変化に豪勢さが合わなくなっていった事も重なりしばらく低迷期をむかえます。
しかし1978年に孫娘のミウッチャ・プラダがオーナー兼デザイナーに就任した事で事態は大きく急変します。
ポコノという軽くて強い工業用防水生地のナイロン素材のバッグを発表。
それが若い女性に人気となり、PRADAは現在の地位を築いていきました。

上のイラストでアンドレアがシャネルのロングネックレスと合わせているのはミュウミュウのシャツ。
ミュウミュウはプラダの姉妹ブランドで、プラダに比べるとより若く、手に入りやすい価格帯で若い女性に人気があります。


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