影の主役(?)ともいえる、「一つの指輪」。通販でも、オークションでも、レプリカが出回ってますよね。火の中に入れると、邪悪なセッセージが浮びあがってくるというスグレものです(笑)。
-------豆知識------------------------------------------------
冥王サウロンはとっても悪い奴で、昔々、エルフの高名な鍛冶師をそそのかして魔法の力のある指輪を作らせました。自分は自分で、密かにこの「一つの指輪」を作っちゃう。これは、彼の力の大部分を吹き込んだもので、他の指輪を支配する力がある、えらいもんに仕上がります。鍛冶師によって作られた指輪のうち16個は、サウロンによって7人のドワーフの王と9人の人間の王の手に渡ります。最後に作られた3つの指輪は最も強力で、しかもサウロンの企みに気がついたエルフの鍛冶師がちゃんと隠して保管。かわいそうに鍛冶師さんは殺されちゃいますし、戦争がはじまってしまいますが、何とかこの3つは奪われずにすみました。このエルフの「三つの指輪」ですら、やっぱり「一つの指輪」には太刀打ちできないわけです。恐るべし、サウロン!
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何やかんやあって、この「一つの指輪」が主人公フロド(イライジャ・ウッド)の手元に渡ってから、物語はスタート。でも、サウロンが狙っているし、指輪自体もパワフルで、所有しているだけでもキケン!しかもどんな高熱でも溶けないし、あまりにも丈夫だという。解決策はただひと〜つ!指輪を、それが鋳造されたもとの特殊な業火の中、すなわちモルドールの火の山に投げ込むことなのです。こうして、冒険が始まるわけですが・・・・・・・モルドールの火の温度と成分が気になる管理人です^^;。
さて、映画の中に登場するこの「一つ指輪」、宝石に携わる人間から見ても、かなり「いい仕事してます」。形が完璧に整いすぎですと、大量生産っぽく見えるし、でこぼこすぎたらヘタな職人さんまるだしになってしまう。薄すぎると安物っぽいし、かといって太すぎると、これまた品格がなくなっちゃう。程よいプロポーションで、手造り感が出てました♪
原作の描写では、“made of pure and solid gold”。これだけじゃ、丸みのある甲丸タイプか、ぺたんこの平打ちか分かりませんが、程よく丸みをつけたデザインにしたのは、成功ではないかと思います。ちなみに、イタリー製品などで、どでかいデザインのリングがありますが、中空のものが多いんですよね。または、見える部分だけが地金で、裏はくりぬいてあるものとか・・・。この「一つの指輪」は、中身がつまったもの(無垢と呼びます)でしょうから、見かけよりは重いかもしれません。
監督いわく、この「一つの指輪」に存在感を与えるように努力したらしい。そりゃそうでしょう、実際は小さなリングに過ぎませんものね。デザインを凝ったのは言うまでもなく(シンプルなものほど、かっこよく作るのは難しいんですよ!)、カメラワークも工夫。アップのシーンも多く、見上げるようなアングルなどなど、ほんと、底知れぬパワーをもってそうに見えます。
浮かび上がる文字は、実際は刻印されてません(当たり前)。文字の部分はデジタル部門で処理したとか。あんな複雑な文字彫るの、大変そうだもの(笑)。
最後に、「一つの指輪」のレプリカを購入するなら、できるだけ映画で使われている本物に近いシェイプを手に入れたいもの。24金は、純金だから豪華ですが、18金に比べて柔らかいので、普段付けには適してないかも。すぐにキズいっちゃいますよ。保管用
or たまのおしゃれ用にはよろしいかと。
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