映画の中のジュエリー
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『理想の結婚』

ストーリー

 舞台は1895年のロンドン社交界。理想のカップルとして評判の高い、政治家のロバートと美しく聡明な妻ガートルード。一方、ロバートの妹で進歩的な女性メイベルは、独身貴族のアーサーといい雰囲気。 そこにウィーン社交界からやってきたのが、妖しく魅力的なトラブルメーカー、チーヴリー夫人。アーサーの元婚約者である彼女は、ロバートのある秘密を握っていて、ストーリーは思わぬ方向へ・・・。
 策略と謀略と誘惑がからんだ、ウィットに富んだロマンティック・コメディ。


監督:オリヴァー・パーカー  1999年 イギリス
原作:オスカー・ワイルド
ケイト・ブランシェット

映画の中のコスチューム

オスカー・ワイルドの描く、19世紀末ロンドンの退廃的な美の世界が存分に楽しめる映画です。コスチュームはもちろん、部屋の装飾や食器、小物類も必見!さりげにウェッジ・ウッドが使われてたりしますからね^^。

美術担当のマイケル・ハウエルズは、ジョン・ガリアーノによるクリスチャン・ディオールのオートクチュール・コレクションのセットを手がけている方です。そんなこんなで、この映画では、ガリアーノの手による97-98秋冬コレクションからチョイスした本物のジュエリーを使用しているのだとか。なんともゴージャス!ネックレス一つにしても、さまざまなデザインのものが登場し、エレガンスを満喫できますよ。そういえば、協力企業一覧に、デ・ビアスの名前もありましたぞ。

さて、この映画では、3人の女性が衣裳において美の競演を行っています。それぞれ、イラストつきで見てみましょう!


---★"淑女"ガートルード(ケイト・ブランシェット)

ガートルード ガートルード ガートルード
トップのイラストもそうですが、青系のコスチュームが多いですね〜。清楚でありながら、自分の意志をもった、凛とした雰囲気がただよっております。3人の中では、色のきれいなドレス担当、という感じ。ガートルードの「潔癖感」がよく出ていますよね^^。キャラ的には、パールがよく似合っていると思います。


---★"賢女"メイベル(ミニー・ドライヴァー)
メイベル メイベル
メイベルは“賢い女”ということになってますが・・・・むしろ、“ぶっとんだ”イメージ。どちらかといえば、あまりエレガントな感じはしない女優さんなので(笑)、ミス・キャストなんて声もありましたが・・・インパクトはあるのではないでしょうか。
彼女の場合、真っ赤なドレスが印象的でしたね。コスチュームは、赤か黒か、というところ。お顔がくっきりしてますもんねぇ〜^^。前髪のカールはこの時代の特徴だそうですが・・・・・くりくりを通りこして、もじゃもじゃなのは気になるところ。

下の『ファッション ミニ知識』にも関系することなのですが、右側イラストの赤いサテンのドレス・・・・・これは、時代考証的にはありえんのではないか、ということでした^^;。現代では、シンプルかつ華やかで、かえってステキなんですけど!


---★"悪女"チーヴリー夫人(ジュリアン・ムーア)
チーヴリー夫人 チーヴリー夫人 チーヴリー夫人

官能的な雰囲気がただよう、悪女チーヴリー夫人。むちむち感たっぷりの、ファッショナブルなコスチュームを見せてくれます^^。ドレスの色も、けだる〜い感じが出ておりますね〜。お高そうなジュエリーを見事につけこなしている、という感じです。



ファッション・ミニ知識

さて、19世紀末といえば、時代は後期ヴィクトリア時代。しかし実のところ、細かい(意地悪な?)見方をしちゃうと、コスチュームの時代考証が正しくないのだそう。男性陣はよいのですが、アフタヌーン・ドレスやイブニングガウンなど、女性人のコスチュームは、どちらかと言えば20世紀の初期のエドワード調に見えるらしい。ちょっとファッションが進みすぎている、というわけですかね。まぁ、見てる側からすれば、細かいことより、雰囲気がよければOK、というところですが^^。

ここで簡単にまとめてみると、以下のとおり。(ジュエリーについての詳細は、「ジュエリーの様式」を参照してください^^)

時代 ヴィクトリアン エドワーディアン
1840〜1900年 1901年〜第1次大戦までの約10年
ファッション

この時代のファッション・イメージといえば、モラルの厳しいおかた〜い感じ。首の付け根から足下までカバーしていて、肌は見せちゃダメ、というものだったそうな。スカートは、馬の毛を織り込んだりして、ふくらんだもの。もちろん、コルセットもきゅうきゅうです。砂時計型のドレスがメジャー。

後期ともなると、経済成長も起こり、だんだんと服装も解放的になりつつあったそうです。それにしても、映画の中では、もう少しスカートがふくらんでいても良かったのかな?

また、ヴィクトリア時代後期だと、「ふくらんだ袖」が最流行してたそうなので、映画の中でもっと使われていてもいいのでは、というツッコミも入ってました。

10年ほどの短い期間ですが、「古きよき黄金時代」として、“優雅であること”が重要視された、この上なく魅力的な時代。

貴婦人達は、日に何度もその場にふさわしい装いに着替えることが日常だったそうな。

ダイヤとプラチナが流行。淡い色のドレスにパールやダイヤモンド、プラチナの白いジュエリーを合せたり、といった洗練されたファッションが特徴です。

スカートのふくらみも、ヴィクトリアンよりは自然な感じのS字シェイプ。
映画では 『アンナと王様』 『タイタニック』
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