映画の中のジュエリー
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『エバー・アフター』

ドリュー・バリモア
ストーリー

 主人公は、やんちゃ娘のダニエル(ドリュー・バリモア)。再婚した父が亡くなり、継母のロドミラ(アンジェリカ・ヒューストン)と2人の連れ子にメイドとしてこき使われながらも、明るくひたむきに暮らしていた。
 ある日、召し使いを救うために貴族のふりをして城にのり込んだところを、フランス王子ヘンリー(ダグレイ・スコット)に見初められ、2人は互いに惹かれあっていく。 政略結婚を振り切った王子は、5日後の舞踏会までに妻を探さねばならなかった。一方、継母ロドミラは、自分の娘をヘンリーの妃にしようと大奮闘。そしてとうとう、ダニエルが召使いだということが王子にばれてしまう・・・・。



監督:アンディ・テナント  1998年アメリカ


映画の中のコスチューム

『エバー・アフター』といえば、魔法に頼らず、勇敢に自分の運命を切り開いていく現代風のシンデレラ・ストーリー。ヒロインのドリュー・バリモアの笑顔がとびきりキュートで、彼女の健気さと行動力は、女の子に勇気を与えてくれますね。
ドリュー・バリモア ドリュー・バリモア



ドリュー・バリモア

さて、映画の中のコスチュームに注目してみましょう。舞台はフランスですが、衣裳はイタリア・ルネサンス期の様式のもの。(レオナルド・ダ・ヴィンチが登場しているくらいですもの!)

洗練された・・・・というよりは、「ドラマチック」で重厚感のある衣裳がぞくぞくと登場します。なんだか舞台衣裳みたいですが、そういう時代なんですってば^^;。胸の開いた服が多い割に、ネックレスの類はあまりつけていませんね。それよりも、頭の装飾がポイントになっています。

右のドレスは、ダニエルが舞踏会に駆けつけた時の衣裳。羽までついちゃってます(笑)。亡き母が用意してくれていた婚礼衣裳で、と〜ってもすてきなアンティークドレス。余計な装飾がない代わりに、顔にはビーズのようなキラキラがつけられてまして、透明の羽もきらきら、息を呑むように美しい登場シーンなんですよ!

アンジェリカ・ヒューストン


もちろん、継母役のアンジェリカ・ヒューストンの衣裳も注目どころです。“意地悪な継母役”には違いないのですが、コミカルな演技で時に人間味があったりして、いい味を出しております。
アンジェリカ・ヒューストン
ダニエルとは対象的に黒っぽい衣裳が多いです。まるで"魔女”のようです。(どうでもいいですが、アンジェリカ・ヒューストンはやはり黒が似合いますね〜。)
そして、頭がすごいことになってますが・・・(笑)。確かに、童話なんかに出てきそうな衣裳ですねぇ。

クロスのネックレスが、さりげなく(?)おしゃれといえばおしゃれかな^^。



フェラガモ製の"シンデレラのくつ”

"シンデレラのくつ”シンデレラといえば、"ガラスのくつ”。ただし、この映画に出てくるのは、スリッパにかかとを付けたようなミュール。かかとの部分が透明ですので、ガラスっぽいといえなくはないかしらん。(そういえば、原作では素材はガラスでなく毛皮だった、という説もありますねぇ。)

このくつがなんと、フェラガモ製!このくつの製作にあたっては、自社の博物館を調査して、18世紀の資料の中からシンデレラにぴったりのデザインを選び出したといいます。

シルクの地に、銀糸で織ったインドモスリンをかぶせたエレガントなデザイン。200個のシルバーパールと1000個のガラスビーズが縫い付けられていて、透明のヒールにも銀の飾りが。ダニエルが舞踏会で着ていたアンティークドレス(上の右イラスト参照)とも相性ばっちりでしょ!

フェラガモ創業者の夢は、“すべての女性をプリンセスに変えるようなくつの製作”だったそうです。まさに、ダニエルにぴったりの“シンデレラのくつ”といえますね。

さて、このフェラガモ作のくつ、「プリンセス・シューズ」と命名され、映画公開後に直営店でオーダーメードで販売されました。お値段は39万円(う。お高い・・・!)。デザインの似た姉妹品で5万6000円〜7万円。現在でも手に入るかどうかは定かではありませんが、フェラガモもなかなかおちゃめなことしますよね〜^-^。

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