古代より高貴な色として敬愛されてきた紫、 憂いを含んだアメシスト。この石の、ものいいたげな輝きは、あるギリシャ神話から始まります。
酒の神バッカスは、月の女神ディアナにふられた腹いせに、今から最初に出会った者を猛獣 ピューマに襲わせようとしました。そこへ通りがかったのが、美しい女官アメシスト。 ピューマの爪が今にも彼女を引き裂こうとした瞬間、惨事に気づいた女神ディアナが彼女を 純白に輝く石にかえました。罪を悔いたバッカスがその石に極上のぶどう酒を注いだところ、 石はみるみるうちに紫色に染まり、魅惑の宝石、アメシストとなったのです。
そこから、アメシストというギリシャ語は「酒に酔わない」の意味をあらわし、 石は悪酔い防止のお守りとして信じられるようになりました。
和名
紫水晶
主産地
ブラジル、ウルグアイ、南アフリカなど
色
濃紫、うす紫、赤紫
宝石ことば
平静、高貴、楽しい夢
アメジストは愛の守護石。持ち主の隠された魅力を引き出し、恋人をまねきよせる力が あります。また、熱くなりすぎた恋の情熱をさます働きも。